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心のままに・・「き・ろ・く」

心のままに・・「き・ろ・く」

(2009.4~6)



r,book 読書感想r,book

前のブログに載せていたものもここにも「き・ろ・く・」

「読書感想」はあくまでも私自身が
感じたこと、「つぶやき」です
テーマ読み込みも的を得ていないだろうけれど
その時に感じたことを忘れないうちに
「き・ろ・く」

【2009.4~6】



4.3 「風花病棟」帚木蓬生

帚木作品いままで長編のものしか読んだことがなく
ちょっと興味津々で読みました

メディカルミステリーとして
私が今までに読んだこの作家さんの作品、
かなりテーマがインパクトのあるものでしたので
色々と考えさせられることも
うなづけることも多いけれど・・・

どこか登場人物に共感がもてなかったり
ここまで?と感じることが多かったのも否定できません

前回読んだ帚木作品「エンブリオ」とは
だいぶ趣きもちがってよかったです

この短編集どれも
医師と患者のかかわりがとても優しく描かれてます
1篇1篇に「思い出の花」がストーリーに
一段と彩りを添えて
穏やかに心温まるものを
感じながら読める作品です


4.4  「感染列島 パンデミック・イブ」吉村達也

昨年図書館で新着案内のタイトルだけで
予約して順番がきたものの
うっかり取り置き期間を過ぎてしまって
再度予約

その間テレビで妻夫木聡さん主演で
映画化「感染列島」のCMをみた
(あらら~映画化されている作品だったのね・・)

それでなんとなく
メディカルミステリーに興味を持ち始めた頃に
読んだリチャード・ブレストンの
「ホット・ゾーン」や「コブラの眼」などを
イメージしていた・・

読んだ感想は
メディカルミステリー、ホラー
ヒューマン・・色々なジャンルがあてはまる感じ

それに医療のみならず美術についても楽しめるところが・・
途中、この人物、出来事が必要?
・・なんて思いながら読んだところもあったけれど
それに主人公の存在がややうすいような?

登場人物、ストーリーには
涙するところがたびたび・・
あっという間に読めた一冊でした

読み終わって妻夫木君の役って?
・・・とググってみると
映画のストーリー、キャストみてびっくり
原作とは程遠いもののよう
(これが原作なんだろうか・・)

色々な本を読んで登場人物の個性
それは自分の周りでも色々な人がいるのと同様

でも読んだ本の中で尊敬できるような人
心に響くような言葉を私に
遺してくれる人に出会えると・・
それだけでも「読んでよかった~」
と思えるのでした


4.6  「錆びる心」桐野夏生

江戸川乱歩賞、直木賞受賞作家さん
何冊か読んだけれど独特な雰囲気

ずっとまえにドラマ化された「OUT」
(数回みたけれど・・・)
にしてもかなりのインパクトがあるもの

図書館で見つけたこの短編集
(短編も出しているのね・・)

ちょっと興味があって読んでみる事に・・

あっという間に読めたものの
どの作品もやはり独特のストーリー
登場人物も出来事にしてちょっと違和感?

恐い?意外な展開?
ちょっと小気味悪いような・・・?

なんだか私は桐野ワールドにどっぷりと
入り込めない感じかな~

他に読んだ桐野作品「顔にふりかかる雨」「ローズガーデン」
「OUT」「柔らかな頬」

4.7 「極北クレイマー」海堂尊

今日発売の海堂作品新刊です
昨年「週間朝日」連載で
時々図書館に行ってまとめて読んでました

舞台は北海道、時は前の作品
「イノセント・ゲリラの祝祭」と同じ

一気に読めなかったこととが
原因のひとつかもしれないけれど
とても引き込まれて?読めたという
感じではなかったかな(前作もだったけど・・)

ストーリーはテーマはあるものの
ちょっと盛り上がりがないような

ミステリーでもなく・・
でも登場人物には楽しませてもらいました

ほとんどの作品がそうであるように
いろいろな作品にリンクされているので

え?あの人が~?
あら?この人あのときの?・・なんて
楽しみながら読みました

ラストはちょっと・・・すっきりしない
次の作品のための読者への問いかけ?という感じも

・・ということは
すぐにこの続編がでることでしょう
早くも次に期待です


4.8 「薔薇盗人」浅田次郎


ちょっとテーマの重い医療ミステリーと
並行して読んでいた最近お気に入りの作家さんの短編集

6編の短編集です
今まで読んだ作品同様
人物描写がいいですね

さらりと読めてじんわり・・
登場人物にホッとさせられます

今回の6編・・
「じんわ~り」、「涙ぽろぽろ」
「ほんわか~」
「う~ん、・・・」
(ブラックユーモアなのかちょっとおもしろい)

短編集ならではの楽しみかもしれませんね



4.9  「インターセックス」帚木蓬生

前回読んだ帚木作品「エンブリオ」を
先に読むことをお勧めします

「エンブリオ」はすっきりせず
読後感が悪かったけれど
精神科医であるこの作家さん
やはり読んでみたいと・・

この作品「エンブリオ」の続編ですね
(上下巻とすべき?だったような)

私は「インターセックス」(インターセクシュアリティ)
・・・この言葉を知りませんでした

「広義にみて100人に1人の出生頻度で出現する
外性器の形状や生殖器、染色体が曖昧で
男女の一方に分類できない人々」・・とあります
(文中では100人に対して1.5人の割合・・とあったような)

テーマはとても重く、読みながらも
立ち止まって考えたり
胸が詰まって涙がでたり

また出てくる専門用語も多く
結構むずかしい

でも登場人物が上手にそれを説明してくれているし
暗くなりがちなテーマを
ミステリー性も織り交ぜて
楽しませてもくれています

「エンブリオ」と2冊読んですっきりです
ラストの意外性、
「エンブリオ」で伝わってこなかったもの
得られなかったもの感じられたような気がします

とても長編で読みごたえのある
読んでよかったと思える一冊でした


4.13 「犯罪小説家」雫井脩介

久しぶりに雫井作品
前回読んだのは昨年「ビター・ブラッド」
それから原作は読まずにTV放映の
映画の「犯人に告ぐ」をみた
(これは原作を読めばよかった~・・ついトヨエツにつられて・・)

どちらの感じかしらと・・期待して

どちらともいえず・・でもまあまあおもしろかったかな
ミステリー、サスペンス?、ホラー?
ラストはどうなることかとハラハラと・・

「やっぱり・・」感もありつつ
「へえ~」感も・・

途中、ストーリー展開に??
一体主人公は誰?

・・なんて感じつつも

それにしても「ビター・ブラッド」にあった
小気味いい(・・という言葉が合うのかどうか?)
センスのある文章やストーリー、
さり気に登場させる小物がまたちょっと
ストーリーのアクセントになるところがなんともいえず


4.17 
「ジェネラル・ルージュの伝説(海堂尊ワールドのすべて)海堂尊

先月「ジェネラル・ルージュの凱旋」が映画公開
原作は2008.4月に読んでます
図書館から借りたのですが
「夢見る黄金地球儀」が途中までだけど
短編の一部以外は読んでいる海堂尊さんファンの私としては
やはり手元においておくべき1冊ということで
買うことにしました

「ジェネラル・・」のストーリーの補足もあり
でも私としては単に「海堂尊ワールドのすべて」
でよかったような・・

生い立ちから作家となるまで
自作解説、登場人物表、名台詞、医療用語までもが
書かれていて楽しく読めました

「ジェネラル・・」と「ナイチンゲール・・・」は
実は分離された作品(時代が一緒ですものね~)

そうそう、私が読んでとてもおもしろいと思ったところ
なんと海堂さん、とても東野さんを意識していらっしゃる?

文中に東野さんの「たぶん最後の御挨拶」を
参考文献として熟読していた・・とか

東野さんは映画化、文庫化、続編2冊同時刊行、TVドラマ化と
メディアミックス戦略の頂点を極めていた
その本は全部黒い表紙で暗黒外のボスが本屋を
占拠をしたような印象があった
だがこちらもTVドラマ化、文庫化・・・・・
ひとまわり小粒だが張り合える素材は揃っている
一瞬だが、脅威の東野さんを売り上げでぶち抜いた、わーい。

本の最初も「初めての御挨拶」

・・・なんて(東野さんのように)お茶目なところも・・

私は東野さんも海堂さんも好きな作家さんの
ベスト5にはいるのでなんとも・・・
でも読んだ作品の数を考えると
やっぱり?いまのところ?

それに先週発刊の「極北クレイマー」は
亡くなられた藤原伊織さんの代役で連載を引き受けたよう
「テロリストのパラソル」は大学院生時代に
一番感動した作品とのこと
私もこの作品で藤原さんが好きな作家さんの一人に加わりました

それと海堂さんの好きな作品は
浅田次郎さんの「プリズン・ホテル」

今まで読んだ海堂作品いろいろと
思い出しながら
登場人物相関図には「未来」までのっている

ご本人の一番好きな作品は読んでから納得?
私は「ナイチンゲール・・」も
「ジェネラル・・」も好きだけれど
「ブラックペアン」も好きだわ~


4.30  「特殊防諜班 組織報復」今野敏

読書仲間さんたちも読まれている
「隠蔽捜査」「果断」で有名な
私は初めて読む作家さん
以前、どちらも図書館で借りたものの、
他と重なり返却となったまま・・

今回どれを読もうかとこの作品
1987年刊行、改題されたもの

おもしろかったですね~
いわゆる「スパイ小説」といわれるものですが
宗教や民族に関する少し重い部分はあるものの
「007」を思わせるような
またシーンが目に浮かぶような感じで楽しめました

しいていえばあとがきを読んでわかったことだけれど
前作があったとのこと
それから読んだらもっと良かったかも・・

この作家さんももっと読んでみたいです


5.7  「ロザリアの裁き」霧村悠康


医師の書いた医療ミステリー
この作家さん5冊目かな?

500ページを越す長編でなかなか読み応えはあるものの
ストーリーに無理があるような?
それがおもしろいような?

ラストはなるほど~
でも大学病院の裏側、上下関係、暗い部分も
たくさんクローズアップされていて
ちょっと後味の悪い感じ

この作家さん、ミステリーとしての
おもしろさはあっても
私としてはやはり共感できるインパクトのある
登場人物があまりいない・・
今回もちょっと影が薄い・・

これがすっきりしない理由かしら・・
それでもやっぱり「医療ミステリー」が好き


5.11 「風をつかまえて」高嶋哲夫

大好きな作家さんの一人
やはりこの方も夫の勧めで
読みはじめすっかり気に入った作家さん

「虚構金融」?以外は読んでいるかな

北海道舞台で風車を作っていく過程の
それぞれ携わった人々の想いが描かれている

高嶋作品何時も思うこと・・
登場人物に共感の持てる人が多い、
温かい人が多い、ともすれば法を犯す人でさえ
温かみ感じさせ憎めない存在とさせてしまう

「風車は風でまわるのでなく風をつかまえてまわる」

読み終わって、この風車のつかまえたものは
けっして「風」だけではなかった・・

私の中にも静かな爽やかな「風」が吹き
そして何かつかまえられた・・・
そんな気がした1冊です

これから「警察小説」「歴史小説」も書かれるとのこと
と~~っても楽しみ



5.18  「パラドックス13」東野圭吾

帯をみて少し前に読んだこちらのような感じかと?
「エッジ 上下巻」鈴木光司 (3・8)

いつも図書館に御世話になっているけれど
たまには自分で買おうと思って情報得てから
すぐに予約したもの
なのに・・・途中の本があってなかなか読めず
夫に先を越された・・
それも数時間で読んだよう・・

感想はといえば・・・
おもしろかったけれどちょっと物足りない?

東野さんがいままで書かれているものとは
ちょっと違った感じのような
どんなジャンルになるんでしょうね・・SF?

読み終わった夫も私が最後まで読んでなかったので
多くは語らずでしたが・・
「う~~ん、ちょっとね、連載だったせいか・・・」とのこと

登場人物のそれぞれの想い、
じーんとくるところも
考えさせられることもあったけれど
ラストもちょっと??かな~


5.19  「だいじょうぶ」鎌田實、水谷修

「がんばらない」「あきらめない」・・・などで有名な
鎌田さん、
そして水谷修さん
(私は水谷さんは知りませんでした・・)の
往復書簡、好感日記(この字なのです)という形の本

手紙のやりとりに
社会、医療、子供たち・・に対する
お二人のそれぞれの経験からくる様々な
熱い想いがつづられていて
心に響く言葉がたくさん

「がんばれ。傷ついた人に対して一番きついことば。
がんばったから傷ついた、がんばれないから傷ついている。
がんばらなくてもいいんだよ」

「だいじょうぶ、だいじょうぶ、私がついてる」
「いじめている子も実はいじめられている」
「手当て、自分への人への一番の優しさ」

水谷修さんの作品も読んでみたいと思いました

「だいじょうぶ、だいじょうぶ」
この言葉は私も不安なことが頭をよぎると
何時も声に出して言う言葉・・
声に出して、耳にして
心に届いてなぜか安心する

次はこの本の中で話題になったいた
大人のための絵本「雪とパイナップル」を読むつもり


5.20  「雪とパイナップル」鎌田實

昨日読み終えた「だいじょうぶ」中でとりあげられていた
「大人のための絵本」

瀬戸内寂聴さんがテレビや新聞、ご自身の講演などで
話題にしたそうです

ご自身の経験の「温かさ、優しさの連鎖」のお話(実話)

「人間ってすごいなぁ。やさしい心は
人から人へ伝染していく」

悲しいお話で涙もでますが
心が温まる絵本です
唐人原教久さんの絵も温かくて素敵です


5.21  「子供は話し方で9割変わる」福田健


子供に対してというだけでなく
すべての人間関係においての
アドバイスがあるのでは・・と思って読んだ本
「人は・・・」も「女性は・・」もあるよう

同じようなことしたな・・
あ・・こう言ってあげたらよかったのね・・など
後悔、反省点も多いこともいうまでもないけれど

私がずいぶん前に読んで昨年も又読んだ
山田太一著「親ができるのはほんの少しばかり」
の例も載っている

コミュニケーションの難しさ
一番身近な家庭でしっかり出来ていること
大切なこと

「思いやりの心は家庭での会話から芽生える」
「周りとの調和のなかで自分らしさが養われる」

「はやくしなさい」「勉強しなさい」を
言わないで子育てしようと思っていた私
どちらも数えきれないほど口にした・・

反省も込めて
まだまだ遅くない・・

「相手の心情をよみとれる心の余裕があり、
良識のある素敵な大人になりますように」

そんな気持ちで接っするように
心がけているつもりだけれど・・・

そういう大人になりきれていない私
読んでよかった1冊かな・・


5.22 「いいんだよ」水谷修

先日読んだ「だいじょうぶ」感想はこちらに著者の一人
ぜひ読んでみたいと思ったこの本

この方高校教諭だったときから中高生の
非行防止と更生、薬物汚染の拡大防止等のために
各地の繁華街で「深夜パトロール」
(夜回り)をなさっている

その上子供たちからの相談、
講演活動を行ったりと沢山の子供の
現在置かれている環境をよくすべく
日々頑張っていらっしゃる

ご自身病を持ち
「もうすぐくるであろう私の最後の出会い、死」を意識しながら・・

出会い、優しさ、勇気、幸せ、いいんだよ、生きる、明日

どの章にも
こんな風に考えたら
受け止められたら
子供だけでなく心に元気をなくした大人も
きっと楽になったり励みになることでしょう

本のデザイン、写真も素敵で
著者の言葉に一段と優しさを添えているようです


5.24  「悪魔の爪痕」霧村悠康

この作家さん、6冊目?
現役医師の書いた医療ミステリーが
気になって読んでしまう

何度かいままでの感想にも書いたけれど
現役医師がフィクションであろうと
ここまで書いていいのかと・・・ちょっと心配

それだけに伝えたいことも沢山?なのかと

感想はまあまあおもしろかったかな
途中犯人がわかってしまい
ここまで?と思ったり
いつもこの作家さん、
男女のドロドロしたような
私の苦手な部分があってちょっと
いやな気分になったのも否定はできないけれど

このシリーズ前作があったよう
「透白の殺意」
活躍する「副作用分析医」の女医さん
ちょっとおもしろいキャラクター
刑事?探偵?・・


6.5  「五郎治殿御始末」浅田次郎

夫から勧められたこの作品
時代もの苦手な私もたまには・・と

DVDで観た妻夫木君主演の
「憑神」も浅田作品でおもしろかったし

6編の短編集

時代背景がよくわかっていると
より以上に楽しめることは言うまでもなく

私が読んだ数冊の浅田作品と同じく
登場人物の温かさにほっとする

タイトルにもなっている物語の中の
「語ればいつまでも忘れられぬ。語らねば忘れてしまう。
だからおのれのために、つまらぬ苦労話をしてはならぬ」
・・なぜか印象に残った言葉

「天地人」や「レッドクリフ」をみても感じていた
「こんな時代、人たちがいてこその今」

歴史もの、最近は全然読んでいなかったけれど
少しずつ読んでみることにする


6.12  「いいかげんがいい」鎌田寛

医師であるこの作家さん、色々な活動もしていらっしゃる
数年前に「がんばらない」を読んだ記憶が・・

「いいかげん」(いい加減)

どちらかと言うとこの言葉
「無責任とかでたらめ(文中)」のニュアンス強く
「ちょうどいい、ほどほど」で使われることが
少ない感じがする

(同じ様な言葉に「適当」もある?)

ラジオ番組での沢山の方と対談や
今までの色々な経験を例にあげて伝えてくれている
(キムタクのお母さんも登場・・・子育てについて)

「生活の中でたくさんの『いいかげん』を身につけることが
生き抜く力を育てることになる」


私が数年前に読んだ笑うことで膠原病を克服した
ノーマン・カズンズの
「笑いと治癒力」も話題にしてた

「『いい加減』な余裕が、心の力になる」

「迷いながら『いい加減』に生きればいいのだ」

読んでふっと力がぬけて、ホッとするような本

6.16  「謝金取りの王子」垣根涼介

「午前三時のルースター」でサントリーミステリー大賞受賞
記録をみたら2000年に読んでいるけれど
ストーリーを良く覚えていない・・

そして前回読んだのは「クレイジー・ヘヴン」
(これはイマイチ・・・かな~)

「ワイルド・ソウル」を予約するつもりが
タイトルがおもしろいのでまずはこちらから

リストラ請負会社に勤める主人公が出会う人たちの話
対象人物とのやり取り
恋人や魅力的な上司との会話の
テンポのよさに笑わせられ
タイトルになっている「借金取りの王子」では
涙がボロボロ・・

おもしろくて、じ~んとして
あっという間に読めた本でした

6.21 「訣別の森」末浦広海

第54回江戸川乱歩賞受賞作
同じく受賞作となった「誘拐児」同様とてもおもしろかった

小説、ドラマ、映画によくあるように
「おや?これはないでしょう・・」
「こんな偶然が??」
「主人公は不死身ね・・・」
なんていうことはあるにせよ、
私は人物描写も温かいものが感じられたし
ストーリーもおもしろかったと思う

北海道を舞台にドクターヘリ、自然保護
自衛隊・・
情景が浮かんできてハラハラドキドキ楽しめた

これが映画化されたら配役は?
なんて楽しみも添えながら

でも気になる巻末に載っている「選評」

選考委員の一人であった東野さんは
この作品は最下点だったと
でも読み終わった時点では一番印象に残ったそう
登場人物は皆変人に見える
悩みに悩んで受賞に同意とのこと

これには私はちょっと納得できないな~
大好きな東野さんの選評じゃかなったら
気にならなかったかもしれないけれど

なんだかね・・
「○○賞」・・っていつも思うこと

賞をとったり経験が長かったり
それで有名だったりする
そういう人たちが選考をするということ
(どんなことについてもいえることだから仕方ないけれど)

この作品について最終選考委員は
「登場人物に魅力を感じる」
「登場人物はみな変人」

他の作品も含めて・・
「賞の性格や自分の作品の資質について
送る前に一考してほしい」
「みな、タイトルがひどすぎる」

・・なんて

(読んでいない方、先に選評書いてごめんなさい
でもストーリー書いてませんので楽しんでくださいね)

本編読み終わって「おもしろかった~」と思って
「選評」を読んで「なるほど」と思いつつ
気持ちのいい感じがしないのは
私だけかしら・・

私はそれほど沢山本を読んでいるとはいえないし
ジャンルも偏ったものが多い

ストーリー性とか文章力の良し悪しなんて
わからない
ただ楽しめればいいとか
なにか心に響くものがあればいい・・

まあ、読者が選んで読んでそれぞれ感じれば
いいことだから

そんな風に読書をしているのだからいいんだけれど・・

それに今まで読んだ江戸川乱歩賞、
私としては皆良かったような?


6.24  「夢をかなえるゾウ」水野敬也

もうだいぶ前に本屋さんでみかけて
図書館で予約、ようやく順番が・・

この作家さん知らないな・・なんて思っていたけれど
おや?たしか・・「ウケる技術」が本棚にあったような?
とにかくおもしろくて温かくてあっという間に読めた本

でもこの本、おもしろいだけではなく・・
楽しみながら学ぶところたっぷりと
なぜか?関西弁のインドの神様「ガネーシャ」
私にも色々なこと教えてくれた
(関西弁・・実は憧れ、なんだかとっても温かいもの)

この作家さんの本2冊、図書館で予約
またまた続けて読まないとおさまらない私の読書グセ

時々ご機嫌ナナメになるパソコンちゃん
前の時にみたいに大事な記録がなくなってしまわないようにと
共有フォルダにしたりバックアップをとるために
かなり古い頃からの「読書記録」も整理中

あらあら、やっぱり偏った本選び
お気に入りの作家さんを続けて読むクセ

いろいろ思い出深い本もあっておもしろい・・


6.27 「透白の殺意」霧村悠康

この作家さんの作品これで7冊目
副作用解析医・古閑志保梨シリーズの第一弾
前回読んだ「悪魔の爪痕」が第二弾だったため
こちらも読んでみようと思ったもの

感想はといえば・・
まるで刑事か探偵のような女性副作用解析医と
同級生の警部との推理、楽しい会話は楽しめる

ストーリーも読みすすむスピードをはやめる
おもしろさはあるものの・・

前作品と同じく私の苦手とする不快な性的描写
これはやっぱりちょっと・・

そして「医師は簡単に殺人者にもなりうるってこと?」
なんてチラリと思って鳥肌がたってしまった・・・
ラストはあれ?
う~ん、なんともすっきりしないような、だからいいような?

・・とはいえはやり現役医師の描くミステリーに
興味がある私
今手元にこのシリーズ第三弾「脳漿溶解」スタンバイ


6.27 
「人にしばられず自分を縛らない生き方」曽野綾子

今日アップした作品と並行して読んでいた本

曽野作品、若い頃に数冊読んだ覚えがあるものの
読んだタイトルも覚えておらず

一番最近といっても10年位前?に話題になった
「『いい人』をやめると楽になる 」は
今でも本棚にあるはず

先日読んだ「夢をかなえるゾウ」がとっても楽しく心に響いた作品とすると

こちらは静か~に心に響いた感じかしら

沢山の曽野作品の抜粋をまじえながらの語り

宗教的な観点からとらえたものもあるからか
ちょっと私にはすんなりはいらないところもあったけれど・・

「他人が決められないこと、
私が私であるためにすべきこと」
「多くを受け、多くを与えることの出来る生き方」
「いいことも悪いことも人生に、組み込んでいく」
「理解しがたい人々がいて当然だと知ること」
「静かに変わっていくのが人間の堂々たる姿勢」
「人間は間違えることもある、という大人の認識を持つ」
「自らできること、するべきこと」
「不器用もある種の誠実」

何気ない言葉のようだけれど「うんうん」とうなづきながら
読んだ一冊
そう・・・
私は私、大事なことは人がどう思うかでなく
自分が自分自身をどう思うか

心に嘘をつくことなく自分にも優しくしよう
心のままに・・
自分を大事にできなければ
大切な周りの人たちだって幸せにはできないから


少し心が軽くなったかも・・








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